田中本家博物館は、1993年に開館し、今年で開館30周年を迎えます。本年度は、これまで支えて下さった皆様への感謝にかえて、開館記念特別展を開催していきます。

当館所蔵の歌川国芳の浮世絵コレクションの中から、忠臣蔵を描いた「誠忠義士伝」全50点を前期・後期にわけて公開いたします。
当館が50点全てを公開するのは、15年ぶりになります。

幕末を代表する浮世絵師のひとり 歌川国芳。戯画、風景画、美人画など多彩な才能をもちあわせた国芳が、当時の庶民を最も熱狂させたのが武者絵でした。

「誠忠義士伝」は弘化4年（1847年）に発表された人気浮世絵シリーズです。忠臣蔵を題材にした演目「仮名手本忠臣蔵」に登場する義士47人に、塩冶判官など３人を加えた50枚から構成され、浮世絵１枚に１人の人物が描かれた見ごたえのある作品です。

見どころは、討ち入りをした義士それぞれの活躍する姿です。刀をふるって戦うもの、宿敵を探し回るもの、火の不始末をするもの、一息いれているものなど、47人それぞれが時にはカッコよく、ユーモラスに描かれます。

画像のキャプション（　）内は、史実の人物名。

前期：登場人物　※史実の人物名
大石内蔵助、大石主税、矢頭右衛門七、不破勝右衛門、近松勘六、吉田沢右衛門、赤埴源蔵、横川勘平、小野寺十内、磯貝十郎左衛門、岡野金右衛門、神崎与五郎、間十次郎、大高源吾、片岡源五右衛門、中村勘助、岡島八十衛門、寺坂吉右衛門、村松三太夫、奥田貞右衛門、堀部弥兵衛、木村岡右衛門、勝田新左衛門、武林唯七、倉橋伝助

後期：登場人物　※史実の人物名
杉野十平次、貝賀弥左衛門、萱野三平、吉田忠左衛門、原惣右衛門、堀部安兵衛、間瀬久太夫、村松喜兵衛、千馬三郎兵衛、間瀬孫九郎、富森助右衛門、大石瀬左衛門、間新六、前原伊助、潮田又之丞、三村次郎左衛門、小野寺幸右衛門、奥田孫太夫、間喜兵衛、早水藤左衛門、菅谷半之丞、茅野和助、矢田五郎植右衛門、吉良上野介、浅野内匠頭